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第239号 発 行:株式会社船井総合研究所
事務局:TEL 03-6212-2930 小林 祐司
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────────────────── 2,006部発行───
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今週のコンテンツ
■ 今週のまちおこし─『 インフラ活用の成否 』
■ 地域再生行脚100 −No.88−
〜アートをビジネスとする〜
【河口湖アートガイアミュージアム】
◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇
■ インフラ活用の成否
こんにちは、小林です。香川県にいってきました。瀬
戸内海の島々や瀬戸大橋など、風景の美しさを飛行機の
窓越しに、子供みたく食い入る様に見ておりました。四
国は、この数年で高速自動車道の整備が進み、県をまた
いで集客できるまちも増えたようですが、道路・橋・ト
ンネルといった交通アクセス環境が変わることで、地域
の何が変わるのでしょうか?『 交通インフラが整えば
まちへの入込み客数が増加する 』。これが一番わかり
やすい影響です。ただ、これらについては、だいたい表
の話と裏の話があります。
【パターン1の表の話】
「昨年に空港が新しく整備されて、地元に来る観光客
が増えました!」
【裏話】
「空港ができて観光客は増えましたが、飛行機のおか
げで日帰りが可能となり、宿泊客は激減しました・・」
【パターン2の表の話】
「地元の長年の夢であった『高速道路の開通』。念願か
なって、この春から県外客が激増しました!」
【パターン2の裏話】
「高速道路開通後、1〜2年は訪れるお客様が増えま
したが、今は元に戻っています・・・。」
と、こんな話、少し調査をすればだいたい同じような
ケースに出くわします。インフラが整うことは、本当に
いいのでしょうか、それとも好ましくない事でしょうか。
言い切ってしまいますが、答えは『整ったほうが良い
ことが多い』です。行くのに不便だった場所が便利にな
れば、訪問客増加に関して言えばメリットに作用する事
がほとんどです。ただここで、知っておかねばならない
事があります。それは、『変化に合わせてやり方を変え
ること』です。道路ができたら・・・、トンネルが開通
したら・・・、橋がかかったら・・・、当然まちに来て
くださる方の対象エリアも変わります。対象エリアが変
われば、販促や広告の方法も変わります。最初は珍しさ
で一時的に訪問客が増えることもありますが、すぐにイ
ンフラ整備の効果は弱まってしまうので、ここを意識し
ないと「ぬか喜び」をする羽目になるはずです。
「●●県が日帰り圏内になった」、「反対側のまちに
トンネルが開通したから、こっちの観光客が減った」。
もし、こんな外部環境が変わった状況でも、変化の前後
で集客や固定客化の仕掛けはあまり変わってないときっ
とまちに来る方は減っていきます。逆にインフラの変化
に合わせて、上手に観光客の呼び込み策をシフトさせれ
ば、大成功することだってあります。皆様のところはイ
ンフラ整備で客数は増加してますか、減ってますか?
どちらにしても同じやり方のままならばインフラ整備の
効果がもったいないことになるはずです。(小林 祐司)
★トンネル開通から10年たってもきっちり集客を伸ば
しているまちもあります。こちらのほうは頼もしい限
りです。(^^)
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○執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワー
ドに業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコン
サルティングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走して
いる。モットーは「コンサルタントは、業績上げてナン
ボ!」。
◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇
■ 地域再生行脚100 −No.88−
〜アートをビジネスとする〜
【河口湖アートガイアミュージアム】
静寂とした館内に心地よい木槌の音が鳴り響く。そして落札
をしらせる声。
「本日の作品、××万円で落札です!!」
今回の行脚100は、河口湖で新しい試みに挑戦するアー
トガイアミュージアム、通称AGMについて杤尾がお伝え
します。
■ その想い : アートをビジネスに
河口湖の湖畔に静かにたたずむAGM。そこでは、毎月決
まった日に活況を迎えます。そうです。オークションが毎
月開催されるのです。
AGMの試みの面白さ。それは、壮大な試みを河口湖を舞
台として展開しようとしている点です。
AGMの目標、それは日本においては芸術をビジネスの領
域にまで高めていくということ。
日本における芸術、美術はどうしてもビジネスになりにく
い。それは
1.一般の人々が新しい芸術家作品に触れる機会が少ない。
2.美術にお金を払う経験がない。
3.一般の美術品は高いものときめつけてしまう。
それらの結果、新しい芸術家が育つ前に、あきらめてしま
うケースがおおいからだといわれます。
これにたいして、AGMは若手のアーティスト達をバック
アップし、かれらの作品をテーマに応じてオークションに
かけて販売することで
1.一般の人々が新しい芸術に触れる機会を増やす。
2.新しい美術に投資をし、芸術家を育てる感覚を持つ。
3. 安価にホンモノ美術品を購入できる機会を作る。
という手法をとっています。
■その手法 : 非現実を現実に
面白いのは、その手法、大きく分けるとAGMの魅力は
1.身近なオークション
2.テーマによる作品
3.ホンモノの美術
によって、芸術という非現実が現実になるからです。
第一に、オークションという非現実が現実になる点が面白
い!!美術品のオークション、というと
「何百万も支払わなきゃ!!!」
と普通は思いますよね。いえいえ、新しいアーティストの
場合は違います。それこそ、○万円代でも落札可能。
つまり、オークションがグッと近くになるのです。
自分が落札したときの達成感!!それはなかなか味わえる
ものではありません。
第二に面白いのはそのテーマ、例えば、先日は歌舞伎の信
長にあやかって信長をテーマとして作品を作成してもらい、
オークションを開催、大変盛況でした。
才能はあるけれども、まだまだ売れていないアーティスト
だからこそできる、そんな作品群が盛りだくさんでオーク
ションが開催されます。
そして、最後がやはり美術品。若いとはいえ、その芸術家
独自の才能がいかんなく発揮され、世界に一枚しかない美
術品を購入し、眺める時間はそれこそ至福のひと時となり
ます。
■ 想いを形に : 貴方の地域での展開事例
しかし、河口湖においてAGMがうまくいく理由は、彼ら
が上記のノウハウをもっているからじゃないかな、とみな
さん考えます。
それは、ある意味正しく、ある意味間違っています。
確かにAGMは高いノウハウを持っていますが、その想い
を共有することは必ずしも難しくはないはずです。私が訪
れた町にも地域でも、地域のクラフトマンを発掘し、育て、
世に送ろうとしている町がいくつもあります。
方法としてAGMはすばらしい。しかし大事な事は、地元
を巻き込み、芸術を育てよう という想いを強く持つこと
です。
皆さんもぜひ一度、地域の芸術家、クラフトマンを見渡し
てください。きっと世に出るような才能はそこには眠って
いるはずです。
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○執筆者紹介 杤尾 圭亮(とちお けいすけ)
船井総研入社後、地域ブランド創造チームの創設する。
これまでに、多くの地域を行脚し、地域活性化の核をさが
し続け、多くの地域の活性化に携わっている。
現在は、特にPFIのアドバイザリー業務によって、地元
の、地元による、地元のための公共事業として、地域完結
型のPFIを提唱し、コンサルティング業務として進めて
いる。
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