第238号 環境保全100事例

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  第238号 発 行:株式会社船井総合研究所 
       事務局:TEL 03-6212-2951 小林 祐司 
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        今週のコンテンツ 

■ 今週のまちおこし─『 環境保全100事例 』 

■ 地域再生行脚100 -No.87-
      【ドイツ農村の景観美の裏にあるもの】

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■	環境保全100事例

 こんにちは、小林です。ある自治体関連の依頼で「自
然環境保全」に関係した業務をしました。その中で「自
然環境保全でうまくいっている事例を100個集める」
というものがありました。

 船井総研では「100事例」という単語にとても親し
みがあります。理由は、支援業界の動向や成功法則を探
るときに、うまくいっている事例を100個集めること
でだいたいの状況を把握する手法を頻繁にとるからです。
毎年恒例の「●●業界~100事例紹介セミナー」とい
う人気講習会も頻繁にやっているほどです。
 今回は「環境保全の100事例」という新しいテーマ
でしたが、やはり調べるうちに大きく活動をしている取
り組みには、ある一定の共通ルールのあることがわかり
ました。複数の成功要因を強いて3つに的を絞ると

● 簡単
● ネット活用
● 金がかからない

 となります。
メルマガで以前ご紹介した「打ち水大作戦」(第231
号:すごい企画)も、この100事例の中に入ったひと
つですが、やはり3つの要因を全て含み、動員数800
万人近い方々が取り組む一大ムーブメントとなったもの
でした。

 この業務で、感じたことがあります。3つの要因は、
何も環境保全に限ったものでなく、普遍的なもの。「簡
単」でなくては内容が伝わらずに物事はうまくいきませ
ん。「ネット活用」しないと、年配女性までがインター
ネットを使う時世において、告知手法として片翼状態と
いえるでしょう。「金がかからない」は、経営コンサル
タントをしていて常に実感する「かけた投資と商売繁盛
は必ずしも比例しない」、むしろ工夫とアイデアで勝負
するほうがうまくいっている、という事とダイレクトに
一致します。

 今回の業務は、「簡単」・「ネット活用」・しかも仕
掛ける側は「お金がかからない」、これが環境保全活動
を広く展開させる上でひとつの成功パターンになる事を
浮き彫りにしました。必ずしも環境保全がまちおこしと
リンクする訳ではありませんが、まちおこしに当てはめ
ても参考になる点がたくさんあるように思えます。
(小林祐司)

★たくさんの事例を見ていると、滅茶苦茶ユニークなも
のも出てきます。中には子供に「マグマの上を歩かせて
自然体験」というのもありました。もちろん、今回の業
務発注先(自治体さん)には、即ボツ出しされましたが。
(^^) 
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○執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ) 

 船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワー 
ドに業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコン 
サルティングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走して 
いる。モットーは「コンサルタントは、業績上げてナン 
ボ!」。
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■ 地域再生行脚100 -No.87-
       【ドイツ農村の景観美の裏にあるもの】


こんにちは、古川です。さて先週に引き続き欧州シリー
ズです。今度は、ドイツに参ります。バスの窓から見え
る風景は牧草の緑が一面に広がり、その農村風景が心を
癒してくれるのです。昔、キリンの淡麗(グリーン)の
CMで太ったドイツ人がサッカーボールを蹴るシーンが
ありましたが、あんな美しい芝生が広がる田舎の風景の
中に溶け込む暮らし、また、牧草地(芝生)でサッカー
をしている子どもなんて、すごくうらやましい!この美
しい景観について、通訳さんは何度もこういいました。

「ドイツでは、農業は守るものなんです。」

「いいですか、何度も言いますが、
     国として、農業や農村は守るものなんです」

税、法律、文化、習慣、美意識など色々とドイツ在住暦
30年の通訳さんから教わりました。特に記憶に残った
のは、景観の重要部分を担うその美しき牧草の管理につ
いて、牧草(芝生)の高さ制限を管理責任を農家に求め
ているのです。刈取りせずボーボーになってしまってい
い加減にしていると、強制的に市が刈り取りをし、後に
請求書が農家に届くという方法を取るのです。徹底した
農村の美景観の追求には、当然、条例や法でも徹底され
ており、屋根の色や角度まで決まっているというのだか
らそれは、もちろん、美しいのです。

また税制上の認知も国家的な統一があり、第一に、国土
や景観を守るのは国民的な価値観で優先すべき事項であ
るというのが、文化慣習でも根付いています。

日本では、こうなるところです。

「何で、俺らの金が、田舎にいかなきゃならねぇんだよ~」

地方税のあり方は議論されるが、確かにこのような声は
多いでしょう。六本木ヒルズで働く社員さんが僕にこう
言ったのを思い出します。東京で稼いだカネを税として
地方へ投入することを嫌う都市住民がいたりします。農
村あってこそ都市がある。都市があってこそ農村がある
という二元融合論であり、ドイツは二元対立論にならな
いのです。その国家基準は「美」という共通軸があるこ
とと、それを都会の人が享受しているという実感がある
からでしょう。

しかしドイツに実際にいくと、その東京万歳論理もあな
がち間違っていないと思えたのです。なぜなら彼らがそ
の「美」や「安心」を享受していないし、国家理念とし
て農業や農村を守るものと教育されていないこの2点が
徹底的に違うからです。

美しい農業農村。
そのために何が必要か
行脚して強く思いました。

①農村風景を統一するための法や条例
②農村、農業は守るものという国家理念とその教育
③食料安全や景観美のために税金(補助金)の投入
④都市住民(国民)がそれを享受できるレベルにする

(法律・条例)
(理念・教育)
(税金・補助金)
(享受する関係性) ⇒ 国民満足度

ならば、日本の地方のあり方、税金のあり方、確かにズレ
ているかもしれない。景観もへったくれもなく都会にもあ
るようなハコモノが農村(地方自治体)にあり、ソレでま
た自分自身の魅力を失っているのでしょう。そうではない
使い方があるのです。日本の農山漁村は国民の財産であり、
国民の税金で維持されるべきであり、国民はそこにゆき癒
しや景観美を享受できるのですね。そして都市住民と相互
に理解しあう。これをゴールに私たちは生きていきたい。
そう強くまた思いました。
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○執筆者紹介 古川 大輔(ふるかわ だいすけ)
経歴は農学部卒、同大学院卒で船井総研入社。昨年度か
ら大学院時代の専門を活かしながら、地域創造・活性化
チームを創設。現在「名もなき市町村のブランド化戦略」
に挑戦しており、常に「持続可能」と「利潤追求」の2
つのテーマを追求している。特に、林業・山村の活性化
と国内の材木需要の掘り起こしに全国を奔走している。
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